「地下神殿」こと首都圏外郭放水路に行ってきた
そういえば、首都圏外郭放水路に行きました。
「首都圏外郭放水路って何…?」「え、急に何難しいこと言い出したのこの子…」
落ち着いてください。そういう名前なんです。
「地下神殿」という名前で、一回くらいは写真とか見たことある方も多いのではないでしょうか。
見たことないですか?覚えがない?とんと検討がつかない?そうですか。じゃあこれからレポート書きますので、「ふーんこんなところなんだー」と思ってください。興味がない方は筋トレをするといいと思います。筋トレはやった分だけ成果がわかっていいですよね。
◯「もっと都会にあると思ってた」
「地下神殿」、常々行ってみたいとは思っていたんですが、見学が平日限定なので、「行きたい」「どこにあるかわからない」「行きたい」「ググるのすらめんどくさい」「行きたい」「めんどくさい」という感じで、行きたい気持ちは人一倍あるものの、調べることすらしませんでした。気持ちでは誰にも負けない自信あったのに。調べてすらない。
せっかく平日暇してるから行こう!
首都圏って書いてあるし、たぶん東京都内にある!とりあえずググろう!!!
「所在地:埼玉県春日部市」
おや……
春日部市…?
クレヨンしんちゃんで聞いたことある地名だ。埼玉だ。あれ?おかしい。首都圏ってあるのに。なんかもっとTOKYOっぽいところだと思った。せめてお台場くらいだと思った。
えー埼玉かー…春日部市かー……
電車だとどこなんだろう……
南桜井駅北口より徒歩約40分(約3km)」
野田線…乗ったことない………
そして別名のアーバンパークラインって何……?アーロンパーク的なやつ…?魚人住んでる的な…?え?都市公園って意味なの?都市公園ってなに?
……まあ!でも!電車乗ってれば着くし!行こう!!!行きます!せっかくだし!!行っちゃおう!!!!行くよ!!!
着きました。ビビってるので写真が斜めってます。
道が広い。道しかない。道。
さて、ここから歩いて40分がんばるぞ……
ではなく、駅からはバスが出ています。安心してください。
着きました。バスは早いぞ便利だぞ。
まずは首都圏外郭放水路の近くにある「龍Q館」に集合して手続きを済ませます。
中に入っているカードは持ち帰りOK。お土産にもできます。気が利くぅ!
ロビーで、説明を受けます。
人数が少ないとビデオを見ながら説明を受けるらしいですが、わたしは大人数の簡略説明バージョンで参加したので、さらっと説明です。
すごくざっくり言うと、「首都圏外郭放水路」は「洪水を防ぐ施設」なんだそうです。
中川や倉松川などの水が溢れそうになったら地下空間に流し、その水を最終的に江戸川に流すことで洪水を免れていると。実際この施設が出来てから洪水被害はないそうです。
すげー!!考えた人頭いい!きっとすごく頭がいい人!考えた人すげえ!あと、この仕組みがすげえ!!地下にこんなたくさん空間あるのかよ!すげー!堀ったことがすげえ!
「あの空間をこの目で早くみたいんじゃ」とウズウズする一同。というか私。「それでは行きましょう!」ということで移動します。少し歩いたところに突如現れる入り口!ついに地下神殿!夢にまで見た地下神殿に入るぞーーーー!!!!
きたーーーー!!!
やっば、かっこよくないっすか?すご!!!!!!
人間って小さいんだなーーーー人間は小さい。小さいよーーーー。
あー!寒い!寒くない?寒いって説明されたけど、すげー寒いね?ってか地下なのにでっけーーなんだこの空間ーーー!迷子になりそう!!!柱でかいなーーー。あ、水たまりある!あっぶねーーー!
と、言いそうなのを抑えて、一人でバッシャバッシャ写真を撮ります。
階段で下ってくるんですが、階段での撮影は禁止です。滑ってしまうと危ないので。なので階段を撮りました。ただの階段なのにかっこいいよ~~~~~~惚れちゃう~~~~
俗に「地下神殿」と呼ばれる空間はめちゃくちゃテンションがあがりますが、わたしは「立坑」ゾーンでテンションあがりました。
まず川から立坑に水が流れて、立坑が溢れると地下神殿ゾーンに水がたまるんですよ。難しいね。難しい。難しいけど理解して!知りたい人はググって!!!
説明を受けているときは「へー。地下神殿って、柱がたくさんある空間だけじゃなくて、円筒みたいな空間があるんだなー」というもんやりした認識だったんですが、実際見てみると、めっちゃ怖い。怖さしかない。だって落ちたら死ぬし。それが一番怖い。
この空間、掃除をするときには車が入るらしく、その車止めがあるのも面白い。しかし、このでかい円柱に囲まれていると、車止めがかわいく見えてくる…車止めちゃんかわいいねえ、お寿司みたいだねえ、おいしそうだねえ。
すごくざっくり言うと、「この辺まで水がくるよー」という印なんですが、「めっちゃ水が入る」ってことがよくわかる高さでした。
見学できる場所は線で区切られていて、そこから先は見学できないのですが、いやーー怖くて線から出る気にならない。地下神殿ゾーンで迷って置き去りにされたらって考えるだけでも恐怖だし、誤って立坑の中に落ちたら死ぬと思うので、絶対やだ。死にたくない。めっちゃビビりながらの見学。恋かな?と思うくらい心臓バクバクしてた。恐怖で。
そんなどっきどきの時間を過ごして、地上へ戻って行くわたしたち。緑が青い…広い…太陽ある…明るい…すごい…。地上っていいなあ…。
そして、解散。見学は以上です。説明含めて1時間くらいでした。
解散後でも龍Q館は見学OK。放水路の模型とか、操作室ウォッチングルームとかあって面白い。
ついでに外をぶらぶら。放水路に関する模型?本物?部品?とにかくでかい何かが置いてあって、「うおー!」って思う。思うだけ。何に使われるものなのかは全くわからない。
関東の富士見100景にも選ばれているらしい。
龍Q館から離れちゃったし…歩いて帰ってみるか…。徒歩40分だし歩けるだろ…。
人がいなくて、だんだん日も暮れてきたし、地下空間にいたときとは違うドキドキが襲う帰り道。「やべーよ……迷子になったらどうしよう……」とビビリつつ歩いていると、中学校が見えてきて、学生たちが出てきたので「ひーーー助かったーーーー!下校時間ありがとうーーー!!愛してる放課後!」と思った。
歩いていると、こんな看板が
赤い線まで浸水したって……赤い線どこ……
この赤い線を見て、「首都圏外郭放水路できてくれてほんとによかった」と思いました。
そして、無事、駅にたどり着いたのでした。やっぱりね、落ち着いてると写真も斜めにならない。よかったよかった。
という感じでした。
つい思いつきで「楽しそうだから行ってみよ!」と思って行ったんですが、洪水を防ぐ施設だったことや、洪水被害が頻繁にあっていたからこそ作られたと知って、「軽卒な気持ちで行ってすみません!」という気持ちになりました。
が!そんなことを「いいんだよ~よく来たね~」という頭を撫でながら迎えてくれる龍Q館と、スタッフの丁寧な説明のおかげでたくさんのことを学び、「行ってよかった〜〜めっちゃ勉強になった~~ありがとうございました~~~」と春日部方面に向けてお辞儀してます。
いやーいいところだった。首都圏外郭放水路。
ちなみに、駅前にバカでかい「YAOKO MARKETPLACE」というショッピングモールがあり、行きのバスに乗る前に寄ったんですけど、「なにここ楽しい〜広い〜」と思ってたら店内で迷子になりかけてバスに乗り遅れそうだったので、みなさんが訪れる際は気をつけてください。
以上です。